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理想のかつらを求めて500日
かつら!かつら!かつら!
今から7年前、起業する前、
よし!日本国内で流通しているかつらを徹底的に評価しよう!
そして理想のかつらを見つけてやる!
と思い立ちます。
そこで2010年2月からインドネシア、中国、韓国の毛髪製品会社
工場へ渡航、コンタクトして日本国内で流通しているかつらを
片っ端から入手し、検証しました。
完全オーダーメイド製品、セミオーダー製品を含めて100枚以上
のサンプルを入手して実際に自分自身でも被って生活して評価の
毎日です。
一番最初は、インドネシア関係機関に連絡をして毛髪製品会社
情報を得てコンタクト。その後、親戚の紹介でインドネシア在住
のビジネスマンにかつら工場を紹介いただきます。
生まれてはじめてインドネシア・ジャカルタから中部ジャワ州の
州都であるスマランへ渡航。強行スケジュールで工場代表と
面談。
その後、帰国後は、中国(青島)、韓国(仁川)の毛髪製品会社
へコンタクト、50以上の工場の社長と面談。
あらゆる毛髪製品を取り寄せました。
入手して実際に被って評価した一部のかつらです。
結果、世界の大手毛髪製品会社が高額製品として販売している
製品を製作しているSランクの工場と出会います。
それまでに100枚近いかつらを評価してきたのでかつらを見る目は
相当に鍛えられていた僕が、Sランクのかつらを見たときは
その出来栄えの良さに驚きました。
毛質、つむじ周り、生え際、毛流すべての作り込みレベルが他の
かつらと違うのです。
500日を費やしましたが理想のかつらにやっと出会えました。
サンプルを見てすぐに自分用のかつらを製作してもらい評価。
耐久性も高く、見た目の自然さは僕が出会ってきたかつらのなかで
一番です。
かつら増毛歴四半世紀で大手メーカ、準大手、中堅、通販、海外製
等々あらゆるかつらを見て触って使ってきた僕が自信をもって
奨められるのがSランクのかつらなのです。
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3社目のかつら会社へ。
大手メーカ2社のかつらを経て3社目のかつら会社
大手メーカで6枚のかつら、各種育毛製品、育毛コースを
契約。多額のローンと頭の形にフィットしないかつらと
ピーリングで不自然になったかつらが残りました。
紆余曲折を経て
転職を切欠に、かつらを外すことを決意。
短髪にして働き始めます。
毎月の返済額は、家賃並みになっていました。でも
かつらの不自由さから開放されて精神的には随分
楽になっていました。
しかし、元々細くてコシがない自毛でのスタイルは
限られています。
経済面でも精神面でも追い込まれたかつらですが、
相変わらず理想的なかつらを探していました。
また、その頃(20代後半)で体調を崩して生まれてはじめての
入院を経て改めて人生を変えたいとの気持ちが強くなって
いました。
借金返済と自身のキャリアアップの為、30歳で外資系IT企業
へ転職します。
そこで、本当に今度こその思いで新たなかつら会社へ行きます。
この会社は、当時の大手メーカに比べて良心的に思えました。
結局、この10年近く利用することになります。
但し、決して満足していたわけではありません。
同社の独自技術での装着方法を使っていると他社製品を試すことが
できないのです。それが10年間継続利用した一番の理由です。
かつらの自然さでは大手メーカに劣ります。人毛なので風合いは
あるのですが、大きいネットを採用されたベースを隠す為に
必要量以上の毛量。また、つむじ部分はミカンのヘタのよう。
一方で独自の装着方法で1ヶ月近く(比較的)安定して利用
できます。頭皮、毛髪も広義な意味では洗えます。
でも服を着たまま体を洗うような感覚です。
自毛と地肌を徹底的に洗うことはできません。このストレスは
大きかったです。また、自毛への負担もあって、僕の場合は10年間
の連続使用によって自毛の一部が抜けて薄くなりました。
今もくっきりと装着跡が残っています。
上記写真は技術者に頼んで毛量を減らしてのスタイルですが、
それでもやはり量が多いです。
また、月1回の調髪と即時装着料金が大手メーカの3倍。
年間でのコストで比較すると大手メーカと変わりません。
途中でレンタル形式に変わり、自然なタイプを選択すると
レンタル料金は2年で70万円。
毎月の調髪&独自装着が12,000円。その他ケア製品を含めて
2年で約100万円。レンタルなので契約終了で手元には何も
残りません。
2年で100万円、10年で500万円・・・。
その後、独自装着を止めて他社製品を比較検討をし始めます。
そこで、とても自然で扱いやすいかつらがあることを知ります。
装着方法も自毛地肌への負担も少なく安定性も高い。価格も
今まで使ってきた3社の半額以下です。
それから、国内で入手できるかつらを片っ端から自分で
使って評価しました。
起業の1年ほど前のことです。ここから理想のかつらを探して
日本国内、中国、韓国、インドネシアの毛髪工場へ渡航、
コンタクト、気がつくと500日経過していました。
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ピーリングで毛先チリチリの1枚85万円のかつら
使い捨て増毛→人工毛かつらでかつらローンが倍増
昨日のブログでお伝えした使い捨て増毛法を諦めて新たに作成した
人工毛を使用したかつら。
1枚85万円也。
しかし、このメーカでも、かつらが破損したときのスペアが絶対に
必要。追加で1枚作成しましょうとの説明。
冷静な判断ができなくなり、感覚が完全に麻痺していた僕は、
新たに契約することになりました。
約1.5ヶ月後、かつら2枚が完成。
現在、このときに作成したかつらは手元に残っていません。
あまりにもピーリングが酷くて廃棄しました。
装着の日から違和感を感じていました。
人毛のような風合いがない、
人毛のように自毛に馴染まない
水分を弾くので自毛部分が濡れても
人工毛部分(かつら部分)は乾いている。
当時、人工毛の説明では、
水分を吸収ににくいのでセットが楽♪
形状記憶毛髪なのでセットが楽♪
よくよく考えれば、
人工毛のデメリットをメリットに見せるトークだったのです。
この違和感(不安)は、約2ヶ月後に現実のものとなります。
ピーリングが発生したのです。
全体の毛先がチリチリになって見た目にも不自然なのです。
どれだけ時間を費やしてもチリチリは直りません。
取り外ししなくてもよい連続装着方法で使用していたので
余計にピーリングが進みました。
ピーリングは枕との摩擦でも発生するのです。
結局、メーカ直営店舗で毛先をカットすることで対処。
みるみるうちにかつらの毛が短くなっていきます。
2枚のかつらも数ヶ月で毛先カットできる限界がきて、以降は
毛先がチリチリの不自然なかつらを誤魔化して生活することに
なりました。
朝、鏡の前で少しでもピーリングが目立たないようにセット。
強風の日は、セットが乱れるので外出を控えていました。
この頃になると人と会うことも億劫になってきて、仕事以外では
必要最低限での行動になっていました。
遠慮のない知人からは、
遠藤の髪の毛の毛先は、◯毛みたいやなあ。
不潔に見えるし、汚いで。
ちゃんとしたシャンプー使っているんか?
本当はかつらを付けて前向きになる思いだったはず・・・。
それが、
6枚のかつらと多額のローン・・・。
当時20代で本来ならアクティブな時代
世間は、丁度バブル絶頂期で浮かれていた時期、私は家族にも
知人、友人にさえ相談できず・・・。
この頃は、
自分の未来に
明るい兆しすら
感じられない毎日を
送っていました。
仕事にも徐々に集中できなくなります。プライベートな時間は
誰にも会いたくない。
ローン返済の為に、将来の為に絶対に遣わないと貯めていた
貯金を生活費に充てざるをえない。
かつらで人生を変えるはずが、かつらによって経済面、精神面
にドンドン追い込まれていたのです。
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使い捨て増毛法からかつらへの誘導
増毛だけで毎年100万円の出費は無理!
使い捨ての結毛増毛法は、
経済面でも自毛にも負担が大きすぎる・・・
そんな気持ちを持ち始めた頃、メーカのアドバイザーから、
かつらへの転向を進められます。
使い捨て結毛増毛では、追加で延々と数千本の契約を続けて
いかないといけないこと(年間100万円ほどの費用)。
それは、経済的にも時間的にも負担が大きすぎること。
そこで、画期的なかつらとして取り外し不要の装着方法と最新の
人工毛のかつらをミックスした製品を紹介されました。
そこで、
「遠藤さんだけ特別の対応をさせていただきます。」
と前置きをされて
当時5000本ほど残っていた結毛増毛をかつらへシフトする契約
を結ぶことになりました。結局、このメーカーの結毛増毛法は、残念ながらかつらを購入
させるために撒き餌的に過ぎなかったのだと思いました。
自毛を活かした結毛増毛法自体は、画期的な技術です。
しかし、使い捨てで有る限り、自毛と経済的な負担から継続利用が
困難なのです。
しかし、
かつら装着から開放されると信じていた増毛法は、
まったくの期待はずれで結局かつらへ回帰。
しかも、
新たに紹介された人工毛かつらの値段は、最初の大手メーカーの
約2倍の1枚85万円。
これで、
なけなしの貯金を使って100万円減らしたクレジットローンが再度
200万円を超えました。
当時の自分は、増毛できるなら!と必死で冷静な判断が
できませんでした。
当然のことながら薄毛の悩みは、親にも親しい友人にさえ
相談できず、自分ひとりで誤った判断を繰り返していました。
感覚が完全にマヒしていました。
メーカからは、人工毛かつらの軽いこと、特殊な人工毛なので水分を吸収
しないので早く乾くこと、熱に強いこと等々、人毛よりも遥かに多くの
メリットがあることを強調されていました。
しかし、実際に出来上がった人工毛かつらを見て愕然としました。
風合いが全くないのです。また、人工毛かつらを装着してからは、人工毛
特有のピーリングという現象に悩まされることになるのです。
ピーリングとは、毛が縮れてくる現象のことです。
当時、契約した人工毛かつらは、新規装着2ヶ月後頃から縮れが目立つよう
になりました。ピーリングは、摩擦による静電気や毛を引っ張ることで発生
します。
このピーリングという現象は、人毛では、基本的に起こりにくいです。
ピーリングが起こると、見た目にも不自然(不潔にも見える))です。
根本的な解決策は、ピーリングを起こした毛先をカットするしかありま
せんが、どんどんかつらの人工毛が短くなるので限界があります。
また、ピーリングを放置すると、誰の目にもかつらと映リます。
但し、人工毛には、前述のようにメリットもあります。
最新の人工毛の中には、ピーリングが発生しにくい高品質製品もあります。
このピーリングに悩まされて以降、一枚85万円の不自然なかつらとの戦い
が待っていたのです。
下記の写真がピーリングを起こした人工毛です。毛先すべてが、
このような状態になると誰が見てもかつらに見えます。
しかし、前のメーカと同じく1枚では壊れたときの対応ができないので
2枚製作しましょう!
結局、押し切られるように1枚85万円のかつらを2枚契約です。
ピーリングで毛先がチリチリになったかつらを交互に
使う毎日です。
装着は、接着剤を使って自毛にかつらを結ぶ方法。2週間ほどなら
生活に支障もないのですが、それを過ぎると自毛が伸びてかつらが
グラグラ動きます。
自毛地肌も綺麗に洗えない。
ピーリングの不自然なかつら、新たなかつらローン、安定しない
装着・・・ストレスだらけの毎日です。
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藁をもつかむ思いで別の大手メーカへ
4枚のかつら(内2枚は使えず)で200万円のローンを
抱えて悩みは深くなる一方の頃
人生を変えれると信じ、かつらを製作してもらった大手かつらメーカ
は強引なセールスに嫌気がさして1年一寸で通うことを止めていました。
結局、手元に残ったのは、4枚のかつらと
多額のクレジットローンです。
4枚のかつらも出来栄えの良い2枚だけを使用していたので実質的には
2枚のかつらで200万円のローンを組んだことになります。
残りの2枚は、どうやっても合わないので数回使っただけで
廃棄しました。
結局かつら1枚に100万円を投じた計算です。
それまでコツコツと貯めてきた貯金で半分の100万円を返済。
残ったローンは100万円です。日常生活では、2枚のカツラを交互に使用して自毛が伸びてきたら
自分で調髪をしていました。
つらい思い、つらい経験をしたにも関わらず、いや、つらい思いを
したからこそ、理想のかつら、増毛法を追い求めていました。
そのような生活が数ヶ月過ぎた頃、薄毛で悩みかつらで
悩んでいた自分にとっては衝撃的なTV-CMを見ることになります。
それは、かつらを装着せずに自毛を生かして
増毛できる画期的な技術でした(に見えました)。
居ても立っても居られず、早速、メーカーへ相談したところ、
とても紳士的で丁寧な対応にも安心して訪問。
アドバイザーの肩書きの女性に対応していただき、
自毛を活かす増毛法を丁寧に説明していただきました。
最初の大手メーカーは、かなり高圧的だったので、このメーカーの
丁寧な対応には好感を持ったことを憶えています。
増毛技術は、自毛に人工毛を結びつけて毛量を増やす方法(結毛増毛法)
で、頭の地肌を思い切り洗髪もできるし、かつらではないので、バレる
ことはない等々のメリットを説明されました。
下記イラストのような増毛法です。
まさに、当時の自分が求めていたもので、
これや!これなんや!と
心のなかで叫んでいました。
しかし、冷静になって考えれば、自毛が伸びてきたら結毛部分も
伸びるので自毛カットの段階で結毛部分もカットすることになります。
どれだけ我慢しても3ヶ月も経過すると自毛根元から3cmほど上に
増毛箇所が上がります。
根元で増毛するからこそボリュームアップできるし、引っかからずに
すむのです根元から3cmも浮くと洗髪しても引っ掛かります。
そして、増毛は根元にあるからこそヘアスタイルをつくれるのです。
根元から3cmも上がってしまうと綺麗なヘアスタイルをつくることが
難しくなります。
つまり使い捨ての増毛法は、スタイルは崩れず、自毛への負担が増す
ので継続性が低くなるのです。
弊社では、使い捨てでない再利用できる増毛サービスを提供しています。
https://www.smart-link.jp/strengths/extention.html
使い捨ての増毛法は、永遠に増毛用の毛が必要な増毛法なのですが、この頃は、これで薄毛の悩みを完全に解消できると信じ切っていました。
「時間があれば体験できますよ」
「如何ですか?」
是非、お願いします!と、増毛体験として数本を施術して頂きました。
「どうですか?何処を増毛したかわからないでしょう?」
う~ん、数本の増毛ではわからないのはあたり前・・・。
見た目にもフサフサ感を出すには、数千本単位での施術が必要とのこと。
これで最後だ!と信じて8,000本増毛の契約(100万円強)を結びました。
それからは、毎週、数百本単位で施術。数ヶ月経過して、当増毛法で毛量が増えたと思ったら自毛が伸びて同時に
結毛部分が伸びて自毛カットとともに結毛部分もカット。毛量が減る、増える、減る、増える、減る・・・の繰り返し。
これでは、契約した本数がすぐに尽きてしまう・・・どうしよう・・・
半年も経たないうちに3,000本が無くなりました。残りは5,000本・・・
今のペースならこれから1年ももたないだろう。
本当にどうしよう・・・
毎年増毛だけで100万円近い出費か・・・・
経済的に継続はできない・・・。
そこで、思い切ってメーカへ相談をします。
しかし、それはメーカの思い通りの展開だったのです。
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8枚のかつらが必要です!
かつらで200万円のローンを抱えてしまった・・・。
強引な営業に押し切られて3枚目、4枚目のかつらの購入を
決めて200万円ローンを抱えて居た頃、3枚目、4枚目の
かつらが出来上がりました。
それからは、4枚のかつらを専用の収納箱に入れて紙袋で覆って
理容店舗へ通うことが月1回の行事になっていました。
他人が見ると何を持ち歩いているのか?
と怪訝な格好です。
そんな頃、担当理容師から転勤で、担当できなくなったこと
を伝えられて、後任の理容師を紹介されました。
最初の担当理容師から4枚のかつらを購入しましたが
(させられた?)、とても丁寧で物腰が柔らかく、
理容技術力も高かったので担当が変わることは、
当時、残念な気持ちになりました。
そして担当理容師が変わってからのことです。
「遠藤さん、最近新製品を発表したので一寸見てもらえますか?」
「今お使いいただいている4枚のかつらも勿論よいのですが、追加で考えてください」
「前任担当者からも聞いているかと思いますが、4枚のかつらは少なすぎます」
「下着何枚持っていますか?」
「靴は何足持っていますか?」
「合わせたら10以上あるでしょ」
「かつらなんて毎日使うのだからもっと必要です」
「追加で4枚作りましょう。8枚あれば、将来に渡って安心です」
「うちのお客さんでは、8枚でも少ないのですよ」
「今日、契約してもらってかまいませんか?」
「すぐに契約しましょう」
「今、契約の準備しますね」
しかし・・・
8枚のかつらを購入=400万円以上のクレジットローン
そもそも8枚のかつらが必要と本気で思っているのか?
でも、当時はかつらのローンで1000万円を超えることも
珍しくありませんでした。そんな時代だったのです。
「遠藤さん、かつらは12枚あるのが常識です。」
「そうすると毎月変えれる、スタイルも楽しめる」
「本当は8枚でも少ないのですよ!」
「ローンだって毎月の支払額はそれほど増えません。」
育毛プランで自毛を太くできるサービスを受けているので
かつらもいずれ不要になると思うことを伝えると、
「育毛は個人差があります。うちの育毛プランは凄い効果が
ありますが、遠藤さんに合っているかはわからない」
「育毛プランが合っていて毛が太くなったらかつらは
不要になるでしょ。」
「8枚作っておいて安心して育毛しましょう!」
追加購入するつもりは一切ないことを伝えても、通うたびに、
8枚のかつらの有効性や新製品がどれだけ素晴らしいかの説明
を受け続け、
毎回、毎回
「今日こそ、契約してもらいますよ」
「いい加減に契約してくれませんかねえ」
「いつまで悩んでいるのですか」
「遠藤さんって決断力がないって言われません?」
「優柔不断な男はモテませんよ!」
「うちの誠意にそろそろ応えてくださいよ!」
極めつけは、
「今日は、契約してくれるまで帰さないですよ(笑)」
「契約してくれるまでかつらも預かりになりますよ(笑)」
・・・僕のかつらは人質か・・・。
当時は、
この大手メーカーの支店へ通うことすら、本当に苦痛でした。
この人達は、人の悩みにつけこんだ商売をしている。
どのように思考したら20代の若者へ400万円近いローンを組むことを
躊躇なく勧められるのか?
限界でした。
結局、この大手メーカーには、わずか1年一寸で通うことを止めました。
また、4枚作成しましたが、内2枚は、出来が悪かったので日常生活で、
ほとんど使うことはありませんでした(使えませんでした)。
育毛プランも契約(前金)しただけで2回しか使えず・・・。
多額のクレジットローン(200万円)だけは残りましたが・・・。
でも、これはまだかつらローン地獄の序章にすぎなかったのです。
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4枚のかつらは必要ですよ!
1枚目のかつらを作って1ヶ月後に2枚目の
かつらの契約、その後・・・。
初回の自毛カット時に2枚目のかつらを契約して、
その2ヶ月後の自毛カットとかつらの調整、脂抜きで
理容店舗へ行ったときのことです。
1枚目のかつらを預けて、出来上がったばかりのかつら
の2枚目のセットしていると、担当者から
「遠藤さん・・・誠に言いにくいのですが・・・」
「頭皮の脂量が多くて脂抜きをしてもかつらの毛の脱毛が進んでいます」
「2枚あれば当面は十分と考えていましたが、遠藤さんの場合は、
2枚では、2年も持ちません」
「弊社も(価格面、サービス麺)で利益度外視で協力しますので追加で
2枚作成しませんか?
「合計4枚あれば、最低5年以上は持つと思います。」
いやいや、前回2枚目の契約をしたばかりで既に100万円以上の
ローンを組んでいたので無理ですよ!
それに、前回は2枚で5年持つと説明してくれたではないですか!
の問には、
「だから、脂抜きしてもかつらが持たないほど脂性なのです」
「それと、前回も言いましたが、持っている下着は何枚ですか?」
「あるいは、靴は何足持っていますか?」
「かつらも同じです!2枚では足りません」
「弊社も商売抜きでの提案なのですよ!」
「遠藤さんだけの特別提案です!」
何度も断ったのですが、4枚のかつらを持つメリット、
特別価格(2枚で80万円)、特別サービス(脂抜きを無料)
を延々と説明されて結局契約してしまいました。
最初のかつらを購入してから数ヶ月の間に
かつら4枚で200万円近いローンを抱えることに
なるのです。
それまでの人生で借金をしたことのない自分がいきなり
200万円、しかも他人には知られてはいけないかつらのローン
です。
ちなみにかつらのローンの焦げ付きはとても少ないです。
支払いが途絶えるとかつら購入が家族に知られてしまうから。
家族で内緒でかつらを使っている人が多かった時代です。
最初のかつら購入からわずか3ヶ月でかつら4枚(200万円の
ローン)・・・。
でも、これで終わりではなかったのです。
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下着は何枚持っていますか?かつらも同じですよ!
かつらローン地獄の入り口へ踏み込んでしまった・・・。
かつらを付けても自毛は伸びます。
よって自毛を定期的にカットしないと不自然なスタイルに
なります。でも、かつらを付けて一般ヘアサロンに行くわけには
いきません。
よって定期的に大手メーカーの運営する直営理容店へ通う
ことになります。
僕は、1ヶ月毎に通っていました。
今日は、初めてかつらを取り付けてから1ヶ月後に
自毛カットで理容店舗へ行ったときのことを記します。
個室ブースに案内されて、専任担当の理容師から、
かつらを外した瞬間、大げさに、
「アッ」、「こここれは・・・」
と言いながらいきなり指摘。
「遠藤さんは、かなりの脂性ですね。」
「かつらのベースに脂がこびりついています」
「しっかりと脂抜きをすることが必要です」
脂抜き?
あぶらぬき?
あ・ぶ・ら・ぬ・き?
聞きなれない言葉に意味を聞きました?
担当者からは、
「頭皮から分泌される脂がカツラのベースに入り込んで植え込んでいる
かつらの毛が抜けやすくなるのです。」
「脂抜きをすることによってかつらのベース毛が抜けることを軽減できます。」
「それによってかつらが長持ちするのですよ」
「でも遠藤さんの場合、脂抜きをしても1枚のかつらでは長く使うことは
できません。2枚目のかつらを直ぐに購入することをお勧めします。」
う~ん、でも1枚作ったばかりだから・・・と
やんわりと断ると、
「遠藤さんは、下着を何枚お持ちですか?5,6枚ですよね」
「1枚の下着をずっと使わないでしょ」
「かつらも同じですよ」
「直ぐに購入したほうがいいですよ」
それから自毛カット中ずっと複数枚のかつらの必要性を
説明されました。
1枚目よりも安くすること、脂抜きは通常有料
だが、特別に無料で対応すること等々の説明を受けて
約2時間。
結局、1枚だけなら破損したら困るし、2枚は必要とも考えて
2枚目の契約をしました。金額は、45万円。
1枚目と同じく長期ローンを組むことになりました。
そしてて日頃のメンテナンスの為にとかつらのクリーナー、
専用シャンプー、リンス、コンディショナー等々を数カ月分
をどっさりとまとめて購入&育毛プランも契約して
店舗を後にしました。
担当者から
「今日は、良い決断をされましたよ」
「2枚あれば、1枚が壊れても大丈夫、交互に使えば、数年間は利用できるので
安心ですよ♪、これで5年間は安心してください。」
「それに育毛プランでいずれ自毛も太くなります。」
「5年後のローンが終わった頃にはかつらとオサラバですよ!」
との説明でなんだかホッとしたことを覚えています。
しかし、これははじまりにすぎなかったのです。
その後のかつらローン地獄の第一歩に過ぎなかったのです。
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生まれてはじめてのカツラは特別価格で48万円
大手かつらメーカーへはじめて相談した日のことは、
今でもはっきりと覚えています。
日曜日、空は曇り気味の天気で肌寒い日でした。
電話で相談したところ、
「無料で診断しますのでお気軽に一度来店してください♪」
「営業はしませんので本当に安心して来てください」
と言われ、当時、渋谷駅から徒歩5分ほどの雑居ビル内の
支店を訪ねました。
ちなみに、かつらメーカの支店、スタジオは多くが雑居ビルに
入居しています。
顧客の心理としてかつらメーカへ入るところを他人には見られ
たくない。その心理を理解して、顧客が何処に行くのか他人には
わからないように雑居ビルに入居しているのです。
まず、通されたのが広めの応接室。そこには白衣の男性と
スーツ姿の男性が待っていました。
白衣の男性から、
「お電話でお約束したように、無料で頭皮チェックをしましょう」
「今日は診断だけですからお気軽に」
と笑顔で話しながら
モニターに繋がったスコープを頭皮に当てます。
モニターに頭皮がアップで映ります。
すると、アップになった瞬間、白衣の男性とスーツ姿の男性が揃って
「あ~あ・・・」とため息をつき、
「薄毛が進行しています・・・」
「まずは、カンセリングをしましょう」
とこちらの部屋に来てくださいと通されたのが別の応接室。
そこで応対したのが支店長です。
彼は、私の頭髪を見るなり、
「30代になったら、”間違いなく”、薄毛が目立つようになるタイプです!」
と断言されて、
「今、かつらを作れば、薄毛が周りに知られずにすむ!」
手に持ったかつら用の金具をパチパチと音を立てながら。
「だから、今日、今、かつらを使用することを決めるべき!」
「今日、迷ったら貴方は一生後悔することになる!」
かつらを使えば、髪の毛で悩むこともなく、前向きになれることを
熱く(しつこく)言われ続けました。
それでも躊躇する私に、
「今日、何しに来たの?人生を明るくするために来たのでしょ?」
「人生を変えたいないの?」
と叩きこまれ、
通常は値引きはしないけど、あなたは若い、だからこそ助けて
あげたい!
あなただけの特別価格を出しましょう!
特別価格と前置きされたかつらの値段は、25年以上前で1枚48万円。
かなり迷いましたが、髪の毛の悩みから開放されて
アクティブになれるならそれに支店長の言う通りに、
今決めなければ、一生後悔しそうに思えたので
契約(複数年払いのクレジットローンを組みました)。
下記写真のかつらが、私が初めて購入した大手メーカーの1枚目の製品です。
25年以上以上前、48万円を投じて、僅か1年ほどしか使わなかったかつらです。
何ひとつ良い思い出がなく、20年以上経過してネットもベースもボロボロですが、
どうしてもこのかつらだけは捨てることができずに残していました。
約1ヶ月後に、かつらが完成し、再度来店。
完成したかつらを見てちょっと毛量が多いかなと思いましたが、
金具ストッパーで固定してセットしてもらうと思いの外、満足
したことをよく覚えています。
そして意気揚々と店を出たのですが、
行き交う人々の視線が気になって仕方ない。
大急ぎで自宅に戻り、合わせ鏡でかつらをチェック。
ルックスに自信がない僕は普段、鏡を見ることはあまりないの
ですが、かつらを外して、再度付け直して、また、かつらを外して、
再度付け直しての作業を鏡の前で延々と繰り返し。
その夜は、食事をすることを忘れていました。
今までの人生においても、この日ほど鏡を見たことはありません。
なんど見直しても同じ。
毛の量が異常に多いのです。
自毛とかつらの毛の色が微妙に違うのでかつらと自毛の
境目もはっきりわかります。
毛の流れは自毛に綺麗に馴染まず。
見れば見るほど不自然です。かつらを乗っけているって感じです。
かつら装着初日の思い出です。
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小さい頃から毛髪の悩み(その1)
オシャレを楽しみたい、でも楽しめない・・・。
僕は、生まれつき髪質が細く、毛量も少なく、おまけに
オデコが広く、小さい頃から人知れず毛髪で悩んできました。
また、物心のついた頃から、周りの大人たちから
「隆之くん、男は顔とちゃうからな」
「見てくれが悪くても出世した男は一杯おる」
「ブサイクな男のほうが偉くなるんや」
「大きくなったら仕事で見返したれ」
「顔は良くでけへんから、心を鍛えなアカン」
ルックスにも全く自信がありませんでした。
学校に通いだしてからも、
お世辞でもルックス面で褒められたことも、
ルックス面で異性から注目されたことも一度もありません。
そこで、
顔の作りは、変えようがないけど、薄毛だけは、なんとか
克服しなければと思うようになったのです。
でも頭髪の悩みは、他人に相談することは抵抗があり、親にも
相談できず、十代後半頃には、アルバイトで貯めたお金で薬局で
高価な育毛剤(35年以上前で1万円以上)を購入し、家族に隠れて、
マッサージを毎日行っていました。
しかし、どれだけ育毛剤を使っても髪の毛が太くなることも
増えることもありませんでした。
毛髪が少ないことを隠すためにパーマをかけてボリュームを
出して毎朝、毛量を多く見せる為だけに鏡の前で30分以上格闘
していました。
それでも、時間をかけて毛髪ボリュームを出しても外出して
強風に煽られるとすぐに元通り。当時は、風の強い日の外出
は苦痛でした。
髪の毛を多く見せる工夫をすることと並行して多種多様な育毛剤
を購入、育毛に効果があると聞くとなんでも試してきました。
今度こそ!今度こそ!それだけを信じて。
また、育毛と名が付く書籍(専門書も)を買い漁り、読み漁り。
多様な育毛剤、専用シャンプー、専用リンス、専用トリートメント、
専用コーム、毛髪に効くマッサージ・・・、
毎月の出費は、1980年当時で3万円を超えていたと思います。
パーマをかけたり、短髪にしたり、髪型も頻繁に変えながら、
育毛に励んできましたが、相変わらず、毛が太くなることも、
増えることもなく、髪の毛の悩みは常に私の頭を支配していま
した。
20代後半になって、かつらを使えば、毛が少ないことの悩みから
開放されるのではないかとふと、考え始めました。
今(2017年)から25年以上も前のことです。
そして、ついに、生まれてはじめて、勇気を出してCMでも有名な大手
かつらメーカーへ相談に行くことになるのです。